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爆発する"なにか"を探し続ける 〜対談 with YANAGIMAN #3 〜

THECOO 株式会社代表の 平良 真人( @TylerMasato ) の対談シリーズ。

前回は、アーティストに最高の状態で歌って頂くためにも、信頼関係を構築する必要があること、その為の方法を教えていただきました。( # 2 はこちら

引き続き、音楽プロデューサー・作曲家・編曲家の YANAGIMAN ( @YANAGIMAN ) さんに、プロデューサーの極意を伺っていきます。

YANAGIMAN( ヤナギマン )
音楽プロデューサー(ケツメイシ他)、作曲家、編曲家、ベーシスト。
ケツメイシを始めとする様々なアーティストのプロデュース、作曲、作詞、編曲を手がけている。

ヒットの法則はわからない

平良真人( 以下、平良 ): 有難いことに、今は fanicon に興味を持っていただいて、一緒にビジネスをさせて頂いていたり、音楽プロデューサーとは全く違う領域で活動されている状況ではあると思うのですが、今でもアーティストを見た時に「 この人プロデュースしたら面白いな 」って思うものなのですか?

YANAGIMAN氏:もう割と年齢が高くなってきたので、今、僕がやれる事は、僕が持っている情報を全部出すことなのかなって思っています。それが、アーティストのプロデュースに活きる時もあるし、プロデューサーを育てる時に活きる時もある。或いは、faniconと出会って、僕に出来ることがありそうだなと思ったみたいに、全然違う領域かもしれないなと思っています。いずれにしても、僕が力になれそうな所に協力して、関わった人や作品、ビジネスなどが急にヒットする瞬間がなによりも楽しいんですよね。FUNKY MONKEY BABYS も ケツメイシ もそうなのですが、少し前まではお客さんが少ししかいなかったのに、なにかのきっかけで、急に横浜アリーナを埋められるようになる。そういう「 あ、いったな 」という瞬間があって、その瞬間を何度も見てきたからこそ、やっぱりその瞬間が 1 番楽しくて。そこにもっていく過程が本当に好きなんですよね。

平良:それは、やっぱり読めないですよね? 常に、皆がそうなるって思ってやっているんですか?

YANAGIMAN氏:そうですね。関わる人やモノ全てにそう思っていますね。でも、どうしても頭打ちになっちゃう人も多くて、伸びやかな才能はやっぱりなかなかいないと感じますね。200 組がデビューをして、2 年後にはほぼ0 になるような世界ですから。きっと起業もそうですよね。

平良:そうですね。よく起業から 5 年後に残っている会社は 10%以下って言いますからね。

YANAGIMAN氏:エンタメの世界もそんな感じです。そんな中で、ある日突然波が来たりすることもあって。ケツメイシ の Ryoji くんもヤンキーだった時代もあったわけで(笑)ライブの日に誰も来ないからどうしたのかなと思ったら、バイト行っているような時もあって、これはダメだなって思いました(笑)。そんなスタートで、下ネタの曲も歌っていたり、同じ時期に人気があった RIP SLYME や m-flo と比べると、もう、地の底みたいな感じで(笑)でも、ある日、突然覚醒するから本当にわからないですね。

平良:ウェブサービスでも波が来る瞬間は、勝手にユーザーが更新し始めて、誰かが仕掛けたわけでもなく受け入れられて伸びていく。僕らの言葉で言うと、プロダクトマーケットフィットと呼ばれていて、モノやサービスが受け入れられたと表現するのですけど、そういう瞬間は黙っていても分かる。音楽も同じなのですね。

YANAGIMAN氏:やっている事は変わらないのに、20 人 30 人しか居なかったお客さんが突然寿司詰めになるようなことが起きて。

平良:やっている側は分からないわけですね。

YANAGIMAN氏:分からない。だから、誰が当たるかも分からなくて。不思議なのは、売れ出すと少しずつ才能が開花するんですよね。

平良:それはどういう事ですか?

YANAGIMAN氏:ケツメイシ もそうで、ダメな時はメンバーの誰かがライブなのにバイトに行っているくらい本当にダメで。でも、ちょっと認められてきた時に、自分の才能を信じるのか、パフォーマンスも良くなって、全てがプラスに転じていきますね。

平良:実は何人かにヒットの法則みたいなものを聞いたことがあって、誰もが「 何がヒットするか分からない 」と仰います。

YANAGIMAN氏:やっぱりそうなんですね。僕も分からないですね。だから、どんなに皆がダメだと言うアーティストだとしても、自分が信じたら地道に同じように、関係性を作って作品を作っていきます。

平良:ヒットする為に必要なものは色々とあって、もしそれが全部揃っても、その中でなにがヒットするかは分からない。だから、皆全てを揃えようと努力していると聞いた事があります。

YANAGIMAN氏:本当にそうですね。でも、僕はコンテンツが一番大事だと思いますね。アーティストだったら個の素質も含めてですが。やっぱり ケツメイシ の Ryoji くんみたいな人はなかなか出会わないですね。メロディメーカーでもあって、遊び心もある。シンプルなメロディなのに、なかなか作れないメロディを作る人です。

平良:ノスタルジックな感じがするなと思っていました。

YANAGIMAN氏:歌謡曲っぽかったり、なんとも言えないメロディなんですよね。それを突然作り上げてきたりして。ダメな時はビックリするくらいダメダメだったりもするんですけど、良い時の良さがその何十倍もすごい。ファンモン の加藤くんも不器用なところもあるけど、突然物凄いモノを想像する瞬間がありますね。

平良:そういう特別な瞬間に、プロデューサーとしてはどう立ち振る舞うんですか?

YANAGIMAN氏:どんなモノも最初はほぼ粗削りなので、それを更に緻密に美しく見えるようにする作業をしていきます。

平良:それは作品の良し悪しに関係なく同じなんですね。

YANAGIMAN氏:そうですね、楽しいですよ。なにをしていても同じで、もちろんメロディだけじゃなくて歌詞や歌もあるし、細かいところで言うと、Facebook に書いている文章の言葉が美しいとか、世の中には凄いなと思うものが色々あるんですよ。

平良:YANAGIMAN さんは自分で作曲もなんでも出来るわけで、自分で作って提供するのと、ケツメイシ みたいなパターンとどっちが面白いですか?

YANAGIMAN氏:どっちも面白いですね。エレファントカシマシ の宮本さん復活の第一弾ソング「 さあがんばろうぜ! 」からはじまる曲『 俺たちの明日 』は僕がプロデュースしているんです。活動休止して、なかなか作品が出来なくて、一生懸命考えた結果、『 俺たちの明日 』が出来た。そういう大事なタイミングで関われたりすることもあって、それもとても面白いなと思える瞬間ですね。

平良: YANAGIMAN さんは、関わった人をどう更に磨きあげるか、持っている才能をどう開かせるか、そういうところに興味があるんですね。たまたま音楽が好きで、仕事に置ける材料になったけれども、そもそもは、人との関わりの中で変わっていくことが楽しいわけですね。

YANAGIMAN氏:そうですね。それを広げて、「 あの人にあの人を紹介するともっと良くなるだろうな 」とコネクションを作っていく。それもプロデュースと同じ感覚で、この人とこの人をかけ合わせたら爆発するかもなみたいなことを考える。いつも、爆発する何かを目指しているのかもしれないですね。

平良:なるほどですね。

確固たるファンのコミュニティを作れたら活動は続けられる

平良:最後の質問なのですが、fanicon にはどうして興味を持ってくださったんですか?

YANAGIMAN氏:もともといろんなファンクラブを見ていて、凄い世界だなって思っていました。社員数人で運営しても、数億円の売り上げを叩き出していたりして。それがアプリで出来るということは、ほぼソフトウェアで出来ているわけだから、人があまり居ない状況でも運用できる。その上、コミュニティ機能を大事にしているということを考えると、アーティストのファンクラブも成立するし、それだけじゃなくて、それ以上のなにかのコミュニティのファンクラブも成立する。これは、爆発する可能性があるなって思いました。

平良:ファンクラブが進化したサービスをイメージして頂いたんですかね。

YANAGIMAN氏:そうですね。例えばアーティストの O さんはご存じですか?

平良:はい、僕大好きでした!

YANAGIMAN氏:O さんのレコーディングを僕がしていて、その時に、「 3万人のファンがいれば生きていけるよ 」という話しをされたんです。3,000 円のCDを 3 万人が買ってくれたら、9,000 万円になる。制作費や人件費除いても、もう普通に生活出来るよねって言われて。3 万人のファンをずっとキープしていれば、自分の好きな事が出来るんだなって O さんから教えてもらいました。3 万人ももちろん大きい数字ですけど、何十万人に比べたらそんなに多い数字ではなくて、それでも、コミュニティをしっかり作っていれば、アーティストとして成立するのだなと思って。更に、fanicon の場合は、もう少し小さくても、会費もあるし色々な仕組みがあるから成立するようになっていて、これは凄いなって思いました。

平良:ファンが居るのに活動を継続出来ない状況にならないようにしたいという思いがあるんですよね。ファンの方も悲しいじゃないですか。だから、数百人、数千人単位だとしても確実にファンがいるなら、その人達がサポートし続けて活動を続けられる場があって、交流が出来ることで、お互いがハッピーになったら良いなという気持ちを込めて fanicon を作っています。

YANAGIMAN氏:ファン同士が会話できるのもまた良いなって思ったんですよね。コンサートにみんな集まって来るけど、結局みんな他人で、せっかく同じ想いなのに勿体無いなって思っていて。何度も会っているとそのうちに、「 あの時も会ったね~ 」みたいに少しずつ繋がって、居酒屋に行ったりもできるけど、それには時間もかかるし、どうしてもその繋がりは小さな形になってしまうから、もっと大きな繋がりが出来たら楽しいだろうなって。

平良:そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです。色々とお話しをお伺いしましたが、アーティストプロデュースは全然知らない世界で、とても勉強になりました。
僕はまだ爆発する瞬間に出会えていないので、その瞬間を経験したいなと思いますね。

YANAGIMAN氏:本当に楽しいですよ。たまたま僕は運が良くて、CHEMISTRY ・ ケツメイシ ・ ファンモン という3組のアーティストのそういう瞬間を一緒に体験することができたんですけども、本当にラッキーだなと思いますね。ドームやアリーナのステージに立てる人は多くないと思うので、幸せなことだなと思っています。

平良:いつも YANAGIMAN さんとお話していて、YANAGIMAN さんが人を引き付けているのだろうなと思いますね。

YANAGIMAN氏:それは嬉しいですね。

平良:YANAGIMAN さんが色々な人にアプローチしていることもあるとは思うのですが、結果としては、色々な人が YANAGIMAN さんのところに来ているんだろうなって僕はいつも思います。それがあるから、そういう経験が3回もある気がします。

YANAGIMAN氏:そこは本当にツキがあると思いますね。

平良:いや〜凄いですね!本当に今日はありがとうございました。めちゃくちゃ楽しかったです。


プロデューサーの極意を3回に渡って YANAGIMAN さんにお伺いしました。
ヒットの法則を見つけるのは難しいからこそ、信じた人やモノと向き合って、地道に前に進んでいく必要がありそうです。

編集・構成 / 赤塚えり

プロデューサーの極意 #1「ケツメイシ」のヒットの秘密とは?
プロデューサーの極意 #2 アーティストに情報提供し信頼関係を築く
プロデューサーの極意 #3  爆発する"なにか"を探し続ける
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