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ファンクラブやファンコミュニティはいつ始めるべきか?

「ファンクラブやファンコミュニティっていつ始めるべきですか?」
こんなご相談をいただくことがよくあります。
確かに、考えてみれば、明確なタイミングが決まっているものではないので判断が難しいですよね。

そこで、今回はファンクラブやファンコミュニティの特性から逆算して、
いつ始めるべきなのか?考えてみたいと思います。

ファンクラブのはじめ時は実は明確!?

従来のファンクラブビジネス ( ここでは、「 ファンクラブ 1.0 モデル 」と呼びます ) には、明確なはじめ時がありました。

それは、【入会者数が 2,000人を超えると判断できる】タイミングです。

この 2,000 という数字「 なぜ 2000 人? 」「 どうやって 2000 人と判断するの? 」そんな疑問が浮かぶと思います。

では、まず「 なぜ 2,000 人なのか 」
それは、ファンクラブ 1.0 モデルの基本的なビジネスモデルに基づいています。ファンクラブ 1.0 モデルはファンは月会費約 500 円を支払って、チケット先行、年数回の会報誌などの限定情報、バースデーカードなどの特典
をサービスとして享受するというのが一般的なモデルでした。

1 人あたり 500 円/月の支払いなので、2,000 人だと月の売上は 100 万円になります。そして、これが 実際ファンクラブ担当を社内に置く or 外注して機能を持つ という選択肢を実行できる最低限の売上規模だと言われていました。

私達も fanicon のビジネスをはじめて様々な事務所の方とお話する機会が増えましたが、現在も「 2,000人 」を 1 つの基準として考える会社はとても多いと感じています。

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さて、では「 どうやって 2,000 人が入会するかを判断するか」という点ですが、こちらはシンプルにライブの動員数で判断をすることが多いようです。

実際に fanicon では、ワンマンライブのキャパの 1 / 2 〜 1 / 3 くらいが会員化の目安になっています。
例えば、Zepp Tokyo でワンマンライブを行って、1 階がスタンディングで Sold out すると、約 2,000 枚程度の券売になります。その場合は、ファンクラブへの入会者数は 700 〜 1,000 人が見込める計算になります。

わかりやすい。 けど、 はじめられなかったファンクラブ

上記の通りで、ファンクラブ 1.0 モデルのはじめ時は明確でした。
一方で、2,000 人という壁はあまりに高く多くのアーティストやタレントがファンクラブを持てずにいました。
※事実として、アーティストとスポーツチーム以外の分野に関してはファンクラブのマーケット規模が圧倒的に小さかった歴史があります。

では、現状でも引き続きそうなのか?というと少し状況が変わりつつあります。ファンクラブが「 オンラインサービス化 」し、その結果「 マネタイズモデルの追加 」が行われたのです。
( この流れで生まれたファンクラブを「 ファンクラブ 2.0 」と呼びましょう )

ファンクラブ 2.0 への大きな特徴はサービスがオンライン化したことです。
これによって、「 自身で簡単に立ち上げ、運用できる 」といったメリットが生まれました。

また、オンライン化したことで、オンライン上にあるマネタイズモデルと複合が可能になりました。具体的には、物販( オンラインショップ )からはじまり、最近では生配信のギフティング、オンラインくじ、クラウドファンディングなどが選択肢に上がるケースが多いようです。

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2020 年 3 月に公開したファンテック カオスマップを見ても多くの業態、事業者が存在することがひと目で分かります。

( ※カオスマップに関する記事はこちらをご覧下さい。)

マネタイズ手法が増えることで必然的に会員一人あたりの月売上はあがり、少ない会員数でも一定の売上を担保する事が可能になります。

つまり、オンラインサービス化により立ち上げ /  運用コストが下がり、
さらにマネタイズ選択肢が増えたことで会員が少なくても一定の売上を確保できる。
それまでの 2,000 人神話は崩壊しました。

そこで生まれた新しい悩みが今回のテーマである「 いつはじめればいいんだ?!」になるわけです。

ファンクラブ 3.0 ( = ファンコミュニティ ) の誕生

2010 年代後半から「 コミュニティ 」という考え方がファンクラブに導入されはじめます。

ファンクラブ 2.0 まではファンクラブ主催者であるアーティストやタレントとファンの関係は 1 対 N であり、一方通行なものでした。
しかし、Netflix、Hulu、YouTube、マンガアプリなどのエンターテイメントの供給量が増えることで、ファンとの「 関係性 」が今まで以上に大事になり、コミュニティの重要性が説かれるようになりました。

コミュニティは上手く運用すれば「 ファンに対してアーティストやタレントの存在を身近に感じさせること 」、「 ファン同士が仲良くなり居場所を創出できること 」などが可能であり、その結果として、今までサービス消費者でしかなかったファンをサポーター化することが出来ます。

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サポーターであるファンは、ある時には本人より熱心にそのタレントやアーティストの活動を告知してくれたり、人に勧めてくれたりします。エンタメ供給過多の現代においては、人は良いものを自分の力で探したりすることが困難であり、偶然出会う可能性も低いため、「 口コミ 」が非常に強力なツールとなります。

ここで改めて「 ファンクラブやファンコミュニティっていつはじめるべきですか?」に立ち戻ってみます。

ここまでの流れでご理解いただいている通り、エンタメ供給過多時代で勝ち残るためにはファンクラブ 3.0 ともいえる、コミュニティタイプのファンクラブを構築することがオススメです。

その前提でコミュニティはいつ創るべきかというと、「 会員が 30〜50 人以上入会するであろうタイミング 」です。最初の「 2,000人の壁 」と比べるとだいぶ低いハードルに見えますが、なぜこう言えるのでしょうか?

まず、「 口コミ 」が現代における最強の新規集客ルーツであることを考えると、これからファンの規模を大きくしていきたいという方は全員がいち早くコミュニティを創るべきだろう、という考えが生まれます。

一方で、コミュニティは属する楽しみや価値が薄いと離脱を招いて逆効果になってしまう、という特性もあります。fanicon を 3 年間運用する中で、「 30−50人 」という人数規模がファン同士のコミュニケーションが活発に行われ、盛り上がる最小人数なのではないか、という結論にたどり着きました。

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もちろん 30 人以下でも盛り上がっているコミュニティは存在しますが、コミュニティが自走的に盛り上がりやすい人数という意味では 30 〜 50 人が 1 つの目安になることをこれまでの運用実績データから導き出しています。
※因みに、この人数はオンライン上のファンコミュニティという前提で書かれています。オフラインのコミュニティの場合もう少し少ない人数の方が盛り上がる傾向にあると思います。

人気がピークアウトした後にもファンコミュニティは有効!

ファンコミュニティから生まれる「 口コミ 」が強力な宣伝ツールであることは繰り返し述べましたが、実はコミュニティにはもう一つ大きな機能があります。それは、離脱防止です。

これもエンタメ量が増えたことから起こることですが、現代のファンの興味関心は非常に早く移ろいます。これは避けられない事実で、この流れに自身の発信量や内容だけで関心を引き続けるのは困難です。

一方で、コミュニティが生まれると、必然的にその中で会話が生まれ、関係が育まれます。コミュニティで行われるファン同士の会話はファンにとってはそのアーティストやタレントに関連した時間であり、その関係はアーティストに関連した居場所なのです。

このあたりのファンの心理状態は石原夏子氏著の「 偏愛ストラテジー 」でも「 仲間スイッチ 」として紹介されているので、興味がある方はぜひそちらもご一読いただければと思います。石原さんとの対談記事はこちら ⇩⇩


すべてのアーティストやタレントにとって「 人気のピーク 」は存在します。もちろんそのピークが活動の後半であるほど望ましいのですが、例えピークが過ぎてしまったとしても「 しっかりと安定するファン基盤が維持できること 」が大事になってきます。

そして、ファンコミュニティはここでも大きな力を発揮するのです。

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もちろん、ピークがいつであるかわかるのは結果論なので、今回のテーマ「 ファンクラブやファンコミュニティはいつはじめるべきか 」の回答にはならないのですが、これからファンを伸ばしていくというフェーズではないけど、悩んでいる人にも「 ファンが 30 〜 50 人を超えるのであれば、積極的にはじめるべき!」ということをお伝えできればと思いました。

少し長くなってしまったのですが、今回は、ファンクラブ、ファンコミュニティのビジネスモデルと、はじめるタイミングについてお話ししてみました。少しでも参考になれば嬉しいです。


fanicon (ファニコン)は、アーティスト・タレント・インフルエンサーなどファンに支えられて活動する方々( faniconでは「アイコン」と読びます。)と、コアなファン( コアファン )がコミュニケーションするための場を提供する、有料会員制のファンコミュニティアプリです。


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