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情報量の多さがコアファン化に繋がる ~対談 with 石原夏子さん #1~

THECOO株式会社 代表の平良真人と、ファンビジネス や ファンコミュニティ に関わる方々との対談シリーズ。

第一弾は、「偏愛ストラテジー 〜 ファンの心に火をつける6つのスイッチ〜」の著者である クリエーティブ・ディレクター 石原夏子さん。
偏愛ストラテジーは、ご自身のファン経験をもとに、どうやって熱狂的なファンが生まれ、育つのかのメカニズムがとてもわかりやすく書かれた本で、 fanicon チームの必読書となっています。

今回は、「コアファンの定義」と、「どんな時にコアファンになるのか?」についてお話しを伺ってきました。

石原夏子(いしはらなつこ)
株式会社電通
クリエーティブ・ディレクター / コミュニケーション・デザイナー
1999年 電通入社。
ストラテジック・プランナー を経て、
現在では、キャンペーンの戦略立案およびディレクションを担当。
著書:偏愛ストラテジー 〜 ファンの心に火をつける6つのスイッチ 〜

コアファン は ファン を “時間” と “深さ” で測ると見えてくる

平良真人(以下 平良):
まずは、石原さんが思う ファン の定義を教えてください。

石原夏子 氏(以下 石原氏):
純粋に好きであることを否定してはいけないと思いつつも、経済でも物でも何かがまわっていかないとファンって成り立たないと思うので、私は、ファンの定義を ”送り手の次に期待する人、それに対して投資をする人” と考えています。

平良:
投資には、お金だけじゃなく時間やスキルも入るのかなと思うのですが、それも含めての投資ですか?

石原氏:
そうですね。一番わかりやすいのは、やっぱりお金です。あとは愛情のように計測しにくいものよりは SNS の ”いいね” など、数値で計測できるもののほうがいいかと思います。

平良:
SNS は今まで見えなかったものを見える化したものだとは思うものの、Instagram の ”いいね” と YouTube の ”いいね” は重みが違う気がしていて。SNS 間でも重みの違いがあるし、ライブに行く人とたまにCDを買う人でも違うじゃないですか。そういう意味でいくと、コアファン とファン の違いってどんな所にあると思いますか?


石原氏:
やっぱり継続的なことと深いことだと思いますね。コアファンって脱落し難いのかなと。一瞬の熱量としてのファンもあると思うし、そこにお金や時間を投じるかもしれないけれど、それが一瞬で終わったら送り手の活動が続かないですよね。だから、期間はわからないけど、継続することがコアファンなんじゃないかなとは思います。
頻度は高くなくても、コンスタントに居る人でも良いと思います。流行り病的じゃなくて根底にずっと投資してくれている人なのかなと。

平良:
ファンの人を時間と深さの二軸で測ると見えてくるのかもしれないですね。

石原氏:
両軸で取ったとしたら、面積が大きい人という考え方があるかもしれない。面積というのは、時間×深さ。深さは投資額とか ”いいね” かもしれません。

コアファン スイッチが入るタイミングとは?

平良:
ファン と ”コアファン” の違いというのは、ファン から ”コアファン” になるのか、いきなり ”コアファン” になるのか、どう思いますか? 僕は自分の経験から両パターンあるのかなと思っているのですが…

石原氏:
私は、自分が送り手を支えている感覚になったとき、「 私が投資しているから次のライブがあるんだ 」みたいなゾーンに入った時にコアファンになる気がしています。
次に投資しているという未来感覚を、無意識じゃなくて、意識するようになる。そうすると、次はどうしよう? と続いていくステップになる。そのモードに入った時にコアファンになるのかなと。

平良:
僕は、最近スイッチを押された経験があります。
今更ながら、「 PSYCHO-PASS サイコパス 」にめちゃくちゃハマって。たまたまアニメの主題歌が「 凛として時雨 」だったので、改めて聞き直したら、やっぱり良いなと思って。デビュー当時からずっと聞いてはいたけど、初めてライブのチケットを取りました。これ行ったら ハマるんだろうな…って思っています。ずっと聞いていたけど、これがスイッチを押された瞬間かなと。

石原氏:
今までは音楽を聞いていただけという一元的なものから、ドラマと組み合わせて聞いた、ライブに行った、みたいに 接し方が増える、接触が多面体になっていくと、よりコアになりやすいというか。いくつも楽しみ方ができると、より強いファンになりそうですよね。

平良:
そういう意味でいくと、タッチポイントをどう組み合わせるかをプロモーション側は考えると良いのかもしれないですね。僕はこのプロモーションにハマっているってことですからね。笑

石原氏:
今までと違う聞き方をしているのでしょうね。アーティストがドラマの主題歌をやっていて、ドラマのイメージにぴったりだったから好きになったという人は周りに結構いて、歌だけだと興味持ってくれないのに、ドラマだと入るんだな…と。入り口がいくつもあることも大事なのかもしれないですよね。

ライブは圧倒的に情報量が多い。

平良:
石原さんはどうして エレファントカシマシ のコアファンになったんですか?

石原氏:
最初は興味を持ってCDを買うくらいだったのですけど、ライブに行って、『凄い!!!』ってなりました。

平良:
あの、ライブの力ってなんなんですかね?

石原氏:
なんなんでしょうね。ライブでがっかりする人って、あまりファンにはならないですよね。

平良:
ならないですね!
でも、例外が一個だけあって、あるアーティストをライブで見た時、あんまり上手じゃ無くてがっかりしたんですよね。でも、結局、その人の解散ライブも行きましたし、完全に好きになっていましたね。なんだろうな… 単純な上手い下手でも無いんですよね。

石原氏;
そうですよね。私の好きになった記憶で言うと、イケメンとして売れていた方のライブに行ったのですが、正直あまり演奏も上手ではなくて…笑。でもMCからものすごくいい人そうなのが伝わって。ちょっといけ好かないイケメンというイメージしかなかったのに、ライブでしか見られない一面を見て、とても好意的に見るようになりました。なので、ライブに行ってみないとわからないと思って、誘われたライブは断らないと決めています。

平良:
アーティストに関しては、ライブが一番コアファンにしやすい場所なのかもしれないですよね。そう考えると、本人のことを知るとコアファンになりやすいのかもしれないですね。

石原氏:
ライブって圧倒的に情報量が多いですよね。本人がいて、音楽があって、周りの人もいて、グッズもあって、その時の気温なんかも含めると情報量がとても多いから、インタビュー記事一枚読むよりもコアファンになりやすいのかもしれないです。

平良:
確かにそうですね。ライブをやらない人でも、本人のことをより深く知る機会があるとコアファンになりやすいのかもしれないですね。

石原氏:
濃く 多層的な情報、例えば二次元だとしても、歌だけでなく喋りもあったり、バージョン違いがあったり、裏話があったりするのを、ポツポツじゃ無く固めてよく聞く場を作るのは良さそうですね。

平良:
一方で、人によっては、自分の本当の姿と分ける方もいらっしゃるじゃないですか。あえて深くは開示しないという。そういう方にもコアファンはいると思いますか?

石原氏:
コンテンツにファンがついている場合もあるのかなと思います。俳優さんとかは本人はミステリアスだけど、役が好きという場合もありますよね。

平良:
きっとファン側の違いもあるんでしょうね。

石原氏:
コアファン体質の人と、そうじゃない人っているのかなと思っていて。「 はまれるものがあって楽しそうだね。」とよく言われるけど、その人達がはまれるものに出会っていないのか、そもそも体質の問題なのか。

平良:
なにかに熱中しない人もいるのかもしれないですよね。

石原氏:
そういう人達は仕事に熱量を注いでいるのかもしれないし、子育てかもしれないし。エンターテインメントには興味が無いだけなのかもしれない。ファン体質の人とそうで無い人の差が何なのかは気になりますよね。

平良:
ファン体質じゃ無い人もいつかファン体質になるのかも気になりますよね。

つづく。

コアファンはファンを時間と深さの両軸で測ると見えやすいこと。
そして、ファンになってもらうには、タッチポイントを増やすことが必要だということがわかりました。

そういえば、私も、最近、BTSを聞いているお友達が多くて、カラオケで聞いたり、DVDを見せられたり、シェアされた記事を見たり、色んな所で接触しているうちに、気づけば、仕事中にBTSばっかり聞くようになっていました。

編集・構成 / 赤塚えり

コアファンを考える #1 〜情報量の多さがコアファン化に繋がる〜
コアファンを考える #2 〜ファンにもそれぞれパターンがある〜
コアファンを考える #3 〜ファンとの距離感にもイノベーションが必要〜
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