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ファンとの向き合い方と温度 / 対談 with 黒岩利之 # 3

平良 真人( @TylerMasato ) の対談シリーズ。
引き続きスマイルカンパニーの代表取締役社長の黒岩利之さんにお話を伺います。

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黒岩利之(くろいわとしゆき)
ソニーミュージック・エンタテインメントに入社後 デフスターレコーズ の立ち上げに参加。
2003年以降はワーナーミュージック・ジャパンの宣伝部長として活躍。
2017年 株式会社スマイルカンパニーの代表取締役社長に就任。

これまでに 2 回に亘ってレコード会社とプロダクションの違いやプロダクションのビジネスについて深掘りしてきました。(# 1 )(# 2 )
今回は今後のアーティストマネジメントについて黒岩さんの考えをお伺いします。

グローバル展開も見据えたアーティストマネジメント

平良真人(以下、平良):
昨今音楽ビジネス・ファンビジネスは大幅に変化し、サブスクのプラットフォームやライブが大きな軸となってきているのかなと感じているのですが、黒岩さんとしては今後のアーティストマネジメントをどう進めていこうと考えられていますか?

黒岩利之氏(以下、黒岩氏):
まずは個々のアーティストそれぞれの課題を 1 個 1 個解決しつつ成長し続けないといけないので、常にチャレンジしながら意識してアーティストを活性化していく必要があると感じています。
会社全体のビジネスで言うと、事務所の役割を考えて、アーティストビジネス・ファンビジネスがより多角化し広がるよう、多様化している時代の流れに対峙してビジネスチャンスを見落とさないようにしないといけないと思っていますね。

平良:音楽業界だけでなく全ての業界が今後グローバル視点で考える必要も出てくると思うのですが、アーティストにとっても日本市場以外へのプロモーションは 1 つの軸になりますか?

黒岩氏:
避けては通れないと思っています。ワーナー時代に所属アーティストの熊木杏里が中国で人気が出そうだということで、思い切って中国の興行を進めてみたところ、北京・広州・上海の 2,000 人規模の会場が満員になり、その後も中国で活動の幅を広げたという成果を体験しました。
僕はその実感から、中国マーケットに合うアーティストであれば中国進出は 1 つのやり方としてアリだと思っています。

その例として、ELISA はもう 10 年アニソン歌手としてのキャリアがありグローバルで勝負できる土俵があって、アニソンという 1 つの括りの中では中国からのオファーが来たりもしています。それであればより中国に特化しようと中国語でMCができるようにしたり、中国語の曲も歌えるようにしたりと今は中国マーケットを見据えた投資をしているタイミングです。

同時に彼女の既存のファンとの関係性をどう発展させていくかも考える必要があり、10ヶ所でイベントをやれば 10 ヶ所に足を運んでくれるような強力なコアファンに支えられている側面は大きいので、そのファンとのコミュニケーションを大事にしつつビジネスに落とし込んでいきたいと模索しています。その点で fanicon にもとても可能性を感じて初めています。
ELISAに関しては大きな視点で見た中国進出とファンの活性化の二刀流で展開したいと考えています。

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fanicon の新たな可能性に期待すること

平良:ELISAさんのコアファンを活性化する為に fanicon を初めていただいたのですが、今の感想を是非教えていただきたいです。

黒岩氏:
トライ&エラーがすごくやりやすく、我々ELISAスタッフが実際に機能を使った上で直したい点をお伝えすると、物凄い速さで対応いただいたり、システム変更までしていただけることもあって常に利用者の視点に立っていただける点が有難いと感じています。
ただまだ参加して下さっているファンの人数が少ないこともあるので、これから更にファン数も増やしていくための仕掛けをしていけたら良いなと思っています。
折角グローバル対応もできたので、アジアの人を呼び込むことに注力したいなと思いますね。一緒にアジアに行ってfanicon 企画が出来たら面白そうですよね!

平良:まだグローバル対応が初まったばかりで我々も新しいトライアルになるのですが、一緒にチャレンジできたら嬉しいです。

最後に繰り返しになってしまうのですが、マネジメントをする上で 1 番大事なものは何ですか?

黒岩氏:
“ 誠実であること ”ですね。
ファンに対してどれだけ誠実であるか、アーティストの葛藤や迷いに対して支えるマネージャーとしてどう誠実に対応するか、ビジネスのパートナーであるレコード会社やメディア、支えてくれるスタッフに対してどう誠実に向き合うか、みたいに誠実の積み重ねが最終的に大きな利益に繋がっていくんじゃないかなと思っています。
武道館やアリーナでライブが出来るから凄いのではなく、それぞれのサイズにおいての誠実さがあって、ストリートライブでも小さなライブハウスでも向かい合っているファンの方々にどれだけ誠実でいられるかを 1 番大事にしていきたいです。

その誠実さを 僕に教えてくれたーティストが山下達郎であり、竹内まりやであると強く思います。

平良:
” 誠実さ ”身に沁みますね。
fanicon でもファンの方の期待に応えて、期待以上のものを返していく必要があるなと本当に感じています。単純にビジネスだけじゃなく誠実さは大事ですよね。

黒岩氏:fanicon はあったかい感じがしますよね。響きも含めてアナログ感を感じます。

平良:
実はfanicon は最初 1 対 1 のチャット機能をメインに開発していて、ファンの交流したい欲求に対応する温かさを大事にしたかったんですよね。アナログなコミュニケーションを大事にしつつもどうデジタルでカバーしていくか試行錯誤しています。

黒岩氏:現在も 1 対1 のチャット機能に特化してコミュニケーションされている方はいますか?

平良:
いますね。ファン数が多くなると対応できない部分も多いので、金額的に差をつけて、1 対1 が出来るプランの金額を上げて 2 プランで併用している方もいます。
1 対 1 のチャットに対しては、返信頻度を決めて返している人もいれば、特別な時だけ返す人や、全部読むものの返事はランダムという方もいます。事前にファンの方も理解した上で参加しているので、クレームが来ることはほぼ無いですね。クローズドでアンチがいない世界を作っている前提なので誹謗中傷はほぼ排除できていると思います。

黒岩氏:faniconの 1 : 1 のチャットは大きな武器になるかもしれないですよね。

平良:そうですね。多くの人に温かさを届けるために、どうテクノロジーが関わっていけるのかは僕らの課題かなって思っています。

黒岩氏:キングコングの西野さんの活動が近い気がしますよね。

平良:
そうですね。やっぱりコアなファンの方々は一緒に参加したり貢献したい気持ちが強いと思っています。何かしら関わっていないと、今の時代は特にコンテンツ過多なので、なかなか熱量を保てなくなってしまいますよね。好きの反対は無関心であることを意識して作っていきたいとは常に思っていますね。

黒岩氏:
レコード会社にいる時、新しいメディアの登場と共に新しいスターが生まれることを実感してきました。 ターゲットとジャンルをセグメントすることで差別化を図っていく、当時の新しいメディアたち、例えばJ-WAVE やFM 802 のような、いわゆる第 2 FMの登場と共に出てきたアーティスト、 スペースシャワーやMTVなどのCS音楽専門チャンネルから出てきたアーティスト、最近だと AbemaTVなどのリアリティーショーへの出演がきっかけで人気がブレイクする現象など、新しいメディアとともに新しいスターが現れてきています。なので、fanicon から出てくる新しいアーティストにも期待したいです。
それぞれのアーティストの目標に合せて上手くジョイントしていくことでまた新たな付加価値を獲得できたらと思っていますので引き続き宜しくお願いします。

平良:こちらこそ宜しくお願いします。

< 過去の記事 >
アーティストとの関わり方                               黒岩利之 対談 # 1
アーティストマネジメントの組織と計画設定 黒岩利之 対談 # 2


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